今更、PRIDE GP2005 FINAL 感想3

本当は3日連続の書き込みといきたかったのですが、7日はHERO’Sが、
8日は残業で感想を書き込む気力がありませんでした。

はい、二日おいてまたPRIDE GP2005の書き込みですよ~。

 

とりあえずTV中継されなかった試合。

ファブリシオ・ヴェウドムVSローマン・ゼンツォフ。

内容的にも結果的にもヴェウドムが勝っていたようですが。
この人の以前の試合、トム・エリクソン戦もTVでは放送されませんでしたよね。
だからどういった選手なのか全然わからないです。
予想のしようもない。

 

 

吉田秀彦VSタンク・アボット

シュートボクセの打撃コーチを招聘しての打撃特訓をしたとの吉田。
アボットはUFCの古株らしいですけど、正直知りませんでした。
今回のこの試合は体重さがけっこうあったので、前回の吉田
VSルーロン・ガードナー戦のように八方塞がりになるかな~と思いましたが、
出鼻にハイキック、スタンドの展開時にはワンツーパンチと膝蹴りも見せた吉田。

ダメージソースにはあまりなってなさそうな打撃でしたが、流れ的にスムーズで
引き出しが一つ増えた感じがしました。
組み技だけ狙っていると相手に読まれますから、やっぱり選択肢は多くしておいて
少しでも組み技>グラウンドへの展開をやりやすくするための手段でしょう。

案の定最後は吉田がグラウンドでバックを取り、襟締めスリーパーホールドで
タップアウト勝ち。
柔道着を着ている選手にあの状態に持っていかれたら、もうダメですね・・・。
次の吉田の相手は現在進行形で強い選手とやってほしいです。
今のヘビー級で中ランク選手といったら・・・?
チェ・ム・ベくらいですかね。他、ロシアントップチームの面々は一回しか
出てきてないからなんとも・・・。
マリオ・スペーヒーとかムリーロ・ニンジャなんかどうだろう?

 

 

個人的には日本人不在の今回のGPの客寄せも兼ねた、
ファンが待ち望んだ一戦。

エメリヤーエンコ・ヒョードルVSミルコ・クロコップ

予想ではヒョードル勝利と思っていましたが、内心ではミルコに勝って欲しかった
試合です。

試合開始からしばらくヒョードルの周りを回り、組み付くのを警戒している
ミルコ。
ヒョードルは打撃を警戒する所か、どんどん前に出てプレッシャーをかけていく。

理屈では気付いていた人もいるかもしれませんけど、この作戦。
キックの間合いよりも外に出てタックルをするタイミングをはかるのではなく、
キックの間合いよりも中に入ってキックを殺して組み付いていく。

恐るべしヒョードル。
これは少なくとも相手のパンチのLVと同格かそれ以上でなければ成し得ない
作戦ですよね。
パンチだけをとってもK-1出身のミルコに引けをとらないヒョードル。
なんてこったい・・・。
とはいっても必要以上に組みつきを警戒したミルコは手数が少なく、序盤は牽制の
お見合い状態。
5分を過ぎたあたりで試合が動く。
ヒョードルのフックが、ミルコのハイキックが互いをかすめる。
ミルコの左ストレートが数発入った直後にヒョードルがテイクダウンに成功。

 

今思えばここで試合は決まっていたのかもしれない。
そこからはヒョードルタイム。
予想以上のグラウンドテクニックで決定打をもらわないミルコだったが、
ヒョードルの攻勢は衰えを知らない。

2Rに入りスタンドでリスタートしてもすでに口で大きく呼吸をし、
スタミナ切れが一目瞭然のミルコに対しヒョードルは息が切れているものの、
安定したステップで1Rとかわらずにスタンドでプレッシャーをかけて行く。
あのミルコを相手にスタンドで。

3Rにいたってはミルコの方が逆にスタンドで押されるシーンも。
最終的にはヒョードルの横綱相撲。
3-0の判定勝ち。

 

過去のヒョードルVS藤田戦では打撃でぐらついたヒョードルに穴があるとすれば
打撃か、と思ったこともありましが、この試合を見た後ではそれもどうだか。

ミルコもスタミナ切れが早い段階で目に見えてしまっていて、2R、3Rともに
キレのない打撃でしたね。
とはいってもこれは絶え間なく攻め続けるスタミナを持ったヒョードル相手だから
なんでしょうけど。

 

私の知り合いの話では格闘家に限らず、瞬発力と持久力は反比例するものだと
語っていました。
しかし、現在のプライドのトップ選手はその常識が通用しない選手です。
ヒョードル、ノゲイラ、シウバなど。
いったいどうやってあのスタミナを蓄えているのか不思議です。

話は変わりますが、普通の人は想像力と記憶力は反比例するものですが、
それが当てはまらない人が天才なのかもしれないですね。
瞬発力と持久力が比例する人、それがスポーツの天才なのかもしれません。