Dynamite!! ~勇気のチカラ2008~感想3

ようやくDynamite!!最後の感想。

第13試合 MMA
○ミルコ・クロコップvsチェ・ホンマン
予想:○

なんていうか、その、かみ合わない試合でしたね。
ミルコがたびたび試合を止めたのもテンポを悪く感じさせる原因にもなりました。

サークリング、ローキックに徹底しすぎなミルコと、追いきれないホンマン。
ほぼミルコの逃げ撃ちゲームのようなものでした。

それにしてもホンマン。
去年のヒョードル戦の時と比べると本当に線が細くなって、迫力というか
気迫みたいなものを感じられなくなりました。
やはり兵役免除による韓国人からのバッシングと手術による精神力、体力低下が
もろに影響しているようです。
個人的には少し休んで身体を作ってから復帰して欲しいところですが…。

ミルコの方はなんだか調子がいいのか悪いのかよくわかりませんでした。
仮にDREAMでヘビー級王者決定戦があるとして、今のミルコではアリスターもですが
シュルト、ハリトーノフに勝てる気がしません。
なんかヘビー級は上の選手と下の選手の実力差がハッキリしすぎているので
中堅選手が欲しいところですよね…。

第14試合 K-1
武蔵vsゲガール・ムサシ○
予想:X

ムサシがここまで打撃ができるというのも驚きでしたが、
武蔵の方がこんなに脆いことにも驚きでした。
何キロで試合をしたのかは分かりませんが、パワーでもスピードでも
ムサシの方が上に見えました。

分かっていたことですが武蔵はパンチでの打ち合い、ボクシング的な部分では
かなりダメダメ感がありました。
そこへ相手をローキックで止めれず前へ前へと進んでこられると、
あとはジリ貧な展開に。
最終的には攻撃をまとめられKO。

正直、武蔵はこの試合は絶対落としちゃいけない一戦だったと思います。
武蔵もここまでか、と思わされるに十分な内容でした。
皮肉を言いながらも武蔵を応援していた身としては残念ですが、
もうそろそろ…っていうのを考えるべきときなのかもしれません。
36を超えてアーツのように復活、というのはちょっと期待できないんですよね。

今回、K-1選手がMMA選手にK-1ルールで負けたことは私にとって
かなりK-1のイメージが悪くなりました。
K-1はこんなものか、と。
特に武蔵はボクシング的なテクニックがないのをキックでごまかしていると
痛感させられましたし、他の選手も思いの他ガムシャラな攻撃に弱い。
専門家が専門分野で勝てないっていうのはもう存在意義に関わる問題かと。

第15試合 MMA
○ジェロム・レ・バンナvsマーク・ハント
バンナ欠場により
メルヴィン・マヌーフvsマーク・ハント○
予想:X

マヌーフの体重差を覆してのカウンターはお見事。
しかし、いい加減直前オファーは止めて欲しいです。
大会当日参戦を「勇気のチカラ」?しかも体重差50キロ?
こんなマッチメークは本当に冗談としかいいようがないですね。

他にもかなり体重差のあるカードがありましたが選手の安全面を
考えて止めてもらいたいです。

あれ?たしか2008年最初の頃にも直前オファーで
試合しませんでしたっけ、マヌーフ。
もしかしてマヌーフが試合させろとか言ってるんですかね?

そしてハントは体重差があるからって相手をなめすぎです。
かなり強引に攻めようとしていたみたいですが仇になってしまいましたね。
プロレスからリアルファイトに復帰してからハントは負け通しじゃないですか?
どこか壊れてしまったんでしょうか?
昔のタフさがまるで感じられません。

第16試合 MMA
○青木真也vsエディ・アルバレス
予想:X

予想を裏切る青木の完勝。
青木のグラウンドテクニックは凄いを通りこして恐ろしい。
ヒールホールドで極める直前にアルバレスは一回マウントを
取っているのに一瞬で切り返して反撃。

その話とは別に、アルバレスがグラウンドを拒否し間合いを離した際、
座りながら追いかける図。
私が思ったのは「キモい」ではなく「ふざけんな」でした。

なんででしょう?
桜庭や須藤が変な動きしたときは「アホかw」とかどちらかというと「喜」の
感情が沸いてくるのに、今回の青木のトリッキーな動きには「怒」の感情が。
やっぱり単純に青木のキャラが嫌いなだけなんでしょうか、私は。

いつだったか、ルールは違いますけどマリオ・スペーヒーが座っている選手への
打撃が禁止なのをいいことに中腰で接近するのを見て不愉快になった
記憶があります。それに似た感情。
作戦っていえば作戦ですけど、それってプロとしてどうなの?って話です。

みなさんはこの試合をどう思いましたか?
私はすごかったと思います。
アルバレスを一瞬で極めれる選手なんてそうそういないでしょう。
でも楽しくはありませんでした。
「凄い」と「楽しい」は必ずしも一致しないと思わされた試合でした。

第17試合 MMA
ヨアキム・ハンセンvsJZカルバン
ハンセン欠場により中止。

ハンセンが前日倒れたそうです。
原因不明の頭痛を訴え、脳に異常がある可能性があることから
精密検査のためドクターストップ。

正直このカードが本命だったので非常に残念です。

第18試合 MMA
○田村潔司vs桜庭和志
予想:X

本当に同じ年齢?と疑いたくなるほど田村はピンピンしていました。
一方の桜庭は相変わらずヒザのテーピングが痛々しい。
まさに満身創痍な印象でした。

内容的にはガードポジションで長く上を取りパウンドを打ち続けた
田村の判定勝利。
時折桜庭が腕十字などを仕掛けていましたが、動きが乏しく面白味の
無い展開が続きました。
パスガードするそぶりも無くガードポジションからパウンドを落とす田村と、
腕を取ろうとしているのか力比べ状態で動かない桜庭。
見ている分には退屈でした。

試合展開がどうという印象よりもスタンドで桜庭が田村のローキックを受けた際、
力なくよろけるのを見て「桜庭はやはり限界を超えている」という思いが。

本当に試合できる身体なんでしょうか?
HERO’S参戦時にも思いましたが、とっくに壊れていると思ってしまいました。

私はPRIDEからMMAを見始めたクチなのでそれ以前のUWFとかはわからないので、
主催者が意図したほど感情移入できませんでした。
UWFを知っている人にはこの試合はやはり特別だったのでしょうか?
いろんなブログを見ていてもそこらへんを具体的に書いているサイトを
見つけることができませんでした。


さて、えらい長い感想文になりましたがこれで全試合終了。
もうちょっとあっさりに書いたほうがよかったかなと後悔しています;

今大会の的中率は、4/17…。
なんという的中率の悪さ。
これだけ予想が外れたのは初めてかも?

大会の点数としては2/10
やはり試合数が多すぎて長時間だったことが中盤から後半にかけて
見る側にも苦痛だったということ。
それから私の本命カードが中止になったこと。
まあ、適当な選手と代替試合をするよりはましですが。

お祭り的なノリのはずのダイナマイトも元PRIDEの選手や実力のある選手が
若干参戦したことであまりそうゆうノリで試合を見ることができず、
通常の感覚でこの大会を見てしまったことが、あまり面白いと感じなかった
原因かもしれません。

だからポっと出たカードに「これに何の意図があるのか?」と感じてしまい、
イマイチ乗れない状態に。
お祭り用のカードだから意図なんて特にないのに。

さらに面白く感じなかった理由にベテラン選手がほぼ全滅したというのも
あります。
勝負の世界だから仕方がありませんが、やはり残念というか寂しい思いが
楽しい思いを上回りました。
私も多くの人と同意見で、桜庭、武蔵、武田はそろそろ…という思いです。
桜庭と同年齢の田村はまだやれると思いますが。

これにて長文となったダイナマイトの感想は終わりですが最後に。
視聴率にも現れているように、今回はダイナマイトよりも
「ガキの使いやあらへんで」の「絶対に笑ってはいけない新聞社」の方が
おもしろいと思いました。格闘技オタクの私ですら。
それが今回のダイナマイトの満足度です。

終わり