最近の格闘技の感想2 9/10 PRIDE GP2006決勝戦

さて、先日に引き続き格闘技の観戦(VTR)の感想を。
今回は先月9月10日に行われたPRIDE GP2006決勝戦です。

先日トラックバックにあった総合格闘技(MMA)の動画と速報.comさんの情報で
あっと驚く放送局で無料で試合を見ることができました。

10月26日までの配信ですので賞味期限はすぐです。お早めに。

で、感想。

 

第一試合

西島洋介 VS エヴァンゲリスタ・サイボーグ

どちらとも打撃得意の選手でしたが、序盤の打ち合いからサイボーグがペースを
握り、テイクダウンからパウンド、最後はエスケープしようと反転した西島を
キッチリチョークで。
西島は前回前々回と同じでグラウンドに大きな課題を残す結果となりました。

 

第二試合

<準決勝>ミルコ・クロコップ VS ヴァンダレイ・シウバ

クロスレンジのフックで攻めるシウバに対して距離をとってシウバのパンチを
さばくミルコ。
ラッシュの終わり際にはストレートを決めて主導権を握るミルコ。
凄いです。シウバのラッシュを見切れるのもすごいですけど、圧力に負けないで
距離を維持できるのが・・・。
試合中パウンドでシウバは右目を腫らし試合が中断され試合が終わるのかと
思わせられる場面も。
しかしシウバは諦めず、試合続行をアピール。
右目がほとんど見えない状態でも積極的に前へ出てラッシュをしかけるシウバ。
本当、なんていう精神力なんだと思わされます。
グラウンドの展開が膠着し、シウバにイエローカードが出されたほんの少し後、
ミルコの伝家の宝刀左ハイキックがシウバを捕らえました!
ひさびさのハイキックKO勝利。
そしてシウバの初のKO負け。
内容も凄かったですけど結果も衝撃的。
正直シウバがKOで負けるのは予想できなかったです。
ミルコやばい・・・。

 

第三試合

<準決勝>アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ VS ジョシュ・バーネット

どちらともハイレベルなグラウンドテクニックを持つもの同士の戦い。
ノゲイラは柔術、ジョシュはレスリングのバックボーン。
グラウンドメインの展開かと思われた試合は序盤は打撃戦から。
ここでジョシュがフックでノゲイラから(スリップ?)ダウンを奪うと
グラウンドへ。
どちらが攻めても寸でのところで切り返し、一本をとらせない。
しかし流れを掴んでいるのはノゲイラでペースを握る。
試合終了間際、攻め込まれていたジョシュは足十字で切り返したところで試合は
終わる。
ここで、人によっては意見が分かれたところなんですが、足十字は決まって
なくても返そうとする力で苦しい表情をするものだということです。
これがジャッジに極まりかけととられたのか、ノゲイラペースで試合は進んで
いたものの僅差でジョシュの判定勝ち。
いろいろ物議をかもし出した結果ではありますが、個人的にはどちらも決めては
なく、どちらが勝ってもおかしくない勝負でした。
なにより中身が濃かった試合で、見ていて満足しました。
いい試合だったと思います。

 

第四試合

<リザーブマッチ>セルゲイ・ハリトーノフ VS エメリヤーエンコ・アレキサンダー 

リザーブマッチにはもったいない極上カード。
もとロシアントップチーム同士の同門対決。
両者ともにサンボの達人、しかもボクシングテクもハイレベル。
序盤はハリトーノフのパンチでぐらついたアレキサンダーがグラウンドで下に
なり、ペースを握られる。
しかしアレキサンダーがイエローカードをもらった後、いいパンチをもらった
ハリトーノフが強気に挑発して見せる。
そこへアレキサンダーのいいパンチが2発、ハリトーノフをとらえる。
グラついたハリトーノフは苦し紛れにテイクダウンにいくが、きられ、そこで
うつぶせの状態で下になったハリトーノフへアレキサンダーのパウンドとヒザの
嵐が。
そこで試合終了。ちょっと試合を止めるのが遅かったような気もしますけど。
ほとんどスタンドのパンチで決まっていたような試合でした。
グラウンドは止めみたいな。
でも両者ともにやはりハイレベルで先にどれだけ打撃でダメージを与えて有利な
状態でグラウンドへいけるかが勝負だったと思います。
アレキサンダーの圧勝のイメージがあるかもしれませんが、紙一重の勝負だった
と思います。

 

第五試合

イ・テヒョン VS ヒカルド・モラエス

韓国相撲シルムの王者テヒョンと通称ヒカルドンの試合。
お互い試合の始めにスタミナを消耗しすぎてグダグダの展開に。
最終的にテヒョンの両目の腫れでヒカルドンのドクターストップ勝ちになり
ましたが、プライドに相応しくない、力任せのゴリ押し試合でした。
しかもグダグダ・・・;

 

第六試合

中村和裕 VS 中尾“KISS”芳広

日本人ミドル級VSヘビー級対決。
序盤から一発狙いのハイキックや飛びヒザを狙っていく中村ですが、ガードの
堅い中尾にはカスあたりしかせず。
また、タフなためちょっとした打撃ではKOまでいかない。
お互い打撃LVはほどほどなのにテイクダウンを狙わない展開。
結果、単発での打ち合いに終始し、展開と流れのない、なんとも中身の薄い
試合内容でした。
GP準決勝がハイレベルな試合だったのでこれらの試合は特にひどく見えたと
思います。

 

第七試合

マウリシオ・ショーグン VS ザ・スネーク

打撃の選手かと思っていたスネークは実は寝技メインの選手。
しかし試合は打撃から立ちあがり、スネークペースで幕を開ける意外な展開。
しかしテイクダウンに成功したショーグンがスネークの上になってスタミナを
奪っていくとじょじょにショーグンの展開に。
最後はショーグンが踏みつけ将軍の代名詞通りにストンピングの嵐でレフェリー
ストップ。
ショーグンの持ち味が発揮された試合でしたが、スネークもあの長い手足は
脅威でしょう。アンデウソン・シウバみたいに強くなるのではないでしょうか。

 

第八試合

ヒカルド・アローナ VS アリスター・オーフレイム

間合い合戦からはじまってややアリスターの打撃が決まりはじめ、アリスター
ペースでいくのかな?と思ったとき、アローナの(いつもとくらべて)軽い
ローキックがアリスターにあたる。
そのときにワンテンポタイミングがずれてアリスターはバランスを崩し倒れて
しまう。
そこからグラウンドの展開になり、なんとか立ち上がろうとするアリスターでし
たが、立ち上がれず、アローナの鉄槌を喰らう。
目に入ったのか、アリスターはタップアウトするが、その後にアローナの鉄槌
もういっぱつ。
こいゆうのホントいやな気分にさせられます。
確かに相手を殺す気で試合には臨むでしょうが、こうゆうストリートファイト
まがいの行為はプロとしてやってるのなら恥ずべき行為だと思うんですけどねえ。
またアローナのこと嫌いになりました。
アリスターはどうやら試合後のコメントでは足にアクシデントが起こり
タップアウトを余儀なくされてしまったようです。
前回のホジェリオ戦の時も首のアクシデントでタオル投入TKO負けなだけに
本当に惜しいです。
実力ではホジェリオにもアローナにも負けていないと思っています。
体のコンディションを整えてまたいい試合をして欲しいと思います。

 

第九試合

<決勝>ミルコ・クロコップ VS ジョシュ・バーネット

ノゲイラを破ったジョシュもすごいですけど、この日のミルコはもっと
すごかった。
これほどのメンツ相手にこれだけの戦いっぷり。
最後ジョシュがあっさりタップしすぎと思われる方もいるかもしれませんが、
まだまだ先のあるジョシュにとってはこうゆう負け方の方がよかったとも
思います。
ジョシュは粘るところ、止める所をわきまえているんだと思います。
完璧に極まっていてもタップしないでその後に深刻なケガを残す選手は
少なくありません。
特に日本人はタップするところでタップしない選手が多いような気がします。
そこらへんは心が折れるということとは別な話。
まあ、実際に試合をしている中で見極めるのは難しいとは思いますけど、
そこらへんはセコンドの方とかも見極めてもらいたいところです。
まあ、話がずれましたがミルコ強すぎ!

いろいろと書きましたが、興味のある人は映像で試合を見てもらえたら、
この感動を共有できると思いますので是非映像でどうぞ^^

終わり