PRIDE.34 KAMIKAZE感想

さて、記憶が新しいうちに書いてしまいましょう。
GW期間中にギャオで配信されていたプライド34の感想です。
ようつべとかで探すのかったるいんですわw
だからこういったサイトで配信してくれるのはありがたいです。
期間限定とはいえ無料でしたしね。

ではどうぞ。

PRIDE.34 KAMIKAZE
2007年4月8日(日)

 

第1試合 ヘビー級

○中尾“KISS”芳広(日本/フリー)
1R 9分15秒 袈裟固め
●エジソン・ドラゴ(ブラジル/ブラジリアントップチーム)

再三タックルにいく中尾はテイクダウンには成功するも決め手に
欠けましたね。
今回はなんとか一本で勝ちましたが、攻めのバリエーションを増やさないと
これ以上は厳しいかと思います。

予想勝者:○中尾“KISS”芳広

 

第2試合 ヘビー級

○バタービーン(米国/チームバタービーン)
1R 2分35秒 V1アームロック
●ズール(ブラジル/B-TOUGH)

泥試合を予想しましたが割とあっさりバタービーンが勝ちましたねえ。
両者とも規格外の体格とパワーですが、バタービーンの方はパンチの
スピードとキレが違う。
打撃戦を嫌ってテイクダウンを狙ったズールでしたが
ゴロゴロっとw転がってバタービーンが上になってそこからは
ワンサイドゲーム。
うーむ、微妙に強いなあ、バタービーン。

予想勝者:○バタービーン

 

第3試合 ウェルター級

○瀧本 誠(日本/吉田道場)
1R 5分40秒 アームロック
●ゼルグ“弁慶”ガレシック(クロアチア/チームトロージャン)

塩製造機といわれ評判の悪い瀧本でしたが、この試合はこれまでの汚名を
返上するかのような見事な試合。
打撃戦では危ないシーンもありましたが、グラウンドではノゲイラを
彷彿させるような技から技への流れるような連携。
特筆すべきはアグレッシブに自分から攻めて試合を動かす姿勢。
相手も未知の強豪で一部のマニア層では期待大のガレシックだった
ということもあってこの試合で自分内の瀧本の評価を上げた人は
多いんじゃないでしょうか。

予想勝者:Xゼルグ“弁慶”ガレシック

 

第4試合 ヘビー級

○ギルバート・アイブル(オランダ/ボスジム)
1R 3分46秒 TKO(レフェリーストップ)
●小路 晃(日本/フリー)

当初ヴォルク・アターフが参戦予定だったのですが、ケガにより急遽欠場に。
大会二日前の急なオファーにも関わらず小路がアイブルと戦うことに。
昔から小さいながらも強豪外国人ひしめくプライドで戦ってきた小路が
参戦したことは個人的には嬉しいのですが、ただでさえ体格的、実力的に
厳しい小路がたった2日での参戦は心配する方の気持ちが大きかったです。
過去に何度も足関節で負けているアイブルと足関合戦になったときは
もしかして、と思いましたがそこからのパウンドであえなく小路は撃沈。
次回からの米国主導のプライド運営ではもう小路やアイブルのプライド参戦は
ありえないだろうし、最後に華を飾って欲しかったのですが残念です。

予想勝者:○ギルバート・アイブル

 

第5試合 ヘビー級

●ドン・フライ(米国/フリー)
1R 6分23秒 TKO(レフェリーストップ)
○ジェームス・トンプソン(英国/チームトロージャン)

ここ数年はヒーローズに主戦場を移していたフライですが、今回榊原社長の辞任と
いう報を聞いて急遽参戦となりました。
この試合はかつて高山VSフライをオーバーラップさせる正面からの
殴り合いの展開に。
さすがに落ち目のフライが体格とパワーにまさるトンプソンとの
打ち合いには勝てず、ダウンこそしなかったものの、最後はタコ殴り状態に。
(とはいってもウェービングでそこそこかわしてましたが)
こういったプロレス的な勝負は私個人的には大好きで興奮するのですが、
やはり純格闘技マニアからするとこういった展開はバカらしく見え、
評判はイマイチでした。

予想勝者:○ジェームス・トンプソン

 

第6試合 ライト級

○青木 真也(日本/パラエストラ東京)
1R 1分33秒 アームバー
●ブライアン・ローアンユー(オランダ/レッドデビル)

非常に強い打撃とプレッシャーを持つローアンユーは飛び膝蹴りなどで
ドキっとさせるシーンもありましたが、青木がグラウンドに引き込むと
暴れる猛牛を締めるが如くキュッと一本勝ち。
グラウンドの展開での安定度はピカイチですね~。
かつての五味じゃありませんけど、連戦連勝一本勝ち。
どこまでこの記録が伸びるのか。

予想勝者:○青木 真也

 

第7試合 ミドル級

●ヒカルド・アローナ(ブラジル/ブラジリアントップチーム)
1R 1分59秒 KO
○ソクジュ(カメルーン/チームクエスト)

プライド33で最大のアップセットだったホジェリオ対ソクジュの試合。
そのソクジュが今度はミドル級トップ3のアローナと対戦。
そして今回も!
さすがにマグレでホジェリオとアローナ相手に2連勝はできないでしょう。
この2勝でソクジュはプライドでの位置を確立しましたね。
なんていうかソクジュは黒人特有のしなやかで力強い筋肉と高い身体能力、
そこにチームクエストで磨いている技術があわさっていて、ボブ・サップを
一回り小さくしてそこに総合的な技術と精神力をあわさったような感じです。
まだガチンコのグラウンド展開になってないのでその辺の実力は測りかねますが、
スタンド打撃戦での距離感と組み技の対応はいうことないでしょう。

予想勝者:Xヒカルド・アローナ

 

第8試合 ヘビー級

●藤田 和之(日本/チームジャパン・藤田事務所)
1R 6分37秒 スリーパーホールド
○ジェフ・モンソン(米国/アメリカントップチーム)

好勝負続きだったこの大会のメーンとしてはかなり不評だった試合。
プライド対UFCの構図でその代表者同士の対決という伏線があったためか、
あっさりタップアウトした藤田にブーイングの嵐。
絞め技の絞まり具合は喰らっている人でなければわかりづらいモノがありますが、
完全に決まってしまったらタップアウトすらできなくなる状態にもなりますし。
私的にはあっさりタップアウトしたことよりも、グラウンドでバックを取られた状態で
ほぼ対応できなかった藤田の技術に危惧を覚えます。
レスリング出身でもジョシュのようにバックをとられたり、下になってもリカバリ
できる選手がいるのだから、そこらへんを藤田やその他アマレスベースの選手は
研究して欲しいですね。
まあ、多くの人達は藤田に期待し過ぎていたと思った試合では
なかったでしょうか。

予想勝者:X藤田 和之


大会全体を通して全試合一本orKO決着という熱い大会でした。
今回の大会でDSE主催での大会は終わりを向かえ、UFCの出資者ロレンゾ氏が
出資するプライドFCワールドワイドという会社が運営することに。
事実上UFCによるプライドの買収です。
これによってルールや放送権利、演出などがどのように変わるのかは
今のところ予想がつきませんが、おそらくルールはUFC準拠になると思われます。
5分3R制、4点ポジション、グラウンドでのストンピング、ヒザ蹴りの禁止、
顔面へのヒジ打ち有効などルールが変わればプライド13の時のように
勢力図が一変するのは明らか。
不安と期待が両方あります。

まずは運営会社変更後の一発目の大会のプライドライト級GPが
どういったものになるのか楽しみに待っていましょう。

評価は最後に藤田がキッチリ締めてくれなかったので9/10
藤田がスカ勝ちしてたら満点つけてたんですけどねえ。