カテゴリー: PRIDE

  • PRIDE、事実上の解散 その報について感想

    格闘技ファンならみんなすでに知っていると思いますが、先週報道された
    PRIDE事務所の閉鎖と旧DSE(今まで運営してきたオリジナルの)スタッフが
    解雇されたという報道についての感想です。

    事実上の解散…というのはおそらくDSEがズッファ社に買収され
    PRIDE FCWWとなった時からなのでしょうが、トップだけでなく
    これまでPRIDEっぽい味付けをしてきたオリジナルのスタッフまでが解雇と
    なると、仮にこれから何年か先にPRIDEの名前でイベントが開催されたと
    しても、ファンが望むようなイベントには到底なり得ないような気がします。

    PRIDEを主戦場としてきた選手が次々とUFCに流れている現実を見ると
    もう終わりだな~いや、すでに終わっていたと感じるのが正直なところで
    しょうか。

    一部の選手はHERO’Sに参戦しはじめましたがかつてPRIDEでトップクラス
    だった選手というのはセルゲイ・ハリトーノフくらいなものでしょうか。

    私はただ単に勝ち負けや強い弱いで選手を評価していないので
    桜庭や美濃輪がHERO’Sで見られるのは嬉しいのではありますが。

    ヴァンダレイ・シウバやアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、
    マウリシオ・ショーグンなど強豪ブラジル人のほとんどがUFCに流れて
    しまったのは残念なことです。

    幸いにも契約がらみで、特に旧DSEと独占契約をしていた選手が
    PRIDE FCWWの日本からの事実上の撤退に合わせて契約が破棄されるという
    噂を聞いています。

    これでマーク・ハントやヨアキム・ハンセンあたりの選手がHERO’Sに
    戻ってきてくれれば平均LVが一気にあがると思うのですが。

    一つ懸念することは今度はHERO’Sが契約しばりでいろんな選手を縛って
    しまうのではないか、ということです。

    できれば実績のある選手ならだれでも戦える可能性のあるフリーな
    リングとしてHERO’Sはやっていってもらいたいのですが…。
    特に他団体から参戦するような選手達(パンクラスの近藤とか修斗の青木、川尻とか)の本来やるべきホームでの試合ができない、という状況には
    してほしくないものです。

    とはいってもTVの視聴率が取れてナンボのイベントですから中心となる
    選手はそうもいかないんでしょうけど。

    話がずれましたが、できればPRIDEで戦っていた選手たちはUFCよかHERO’Sで
    戦ってほしいというのが本音ってことです。

    日本じゃUFC見るのはなかなか難しいしね><

    PRIDEの代わりというわけではないですけど、地上派では
    唯一視聴できるHERO’Sができるだけ長く続くように応援しています。

  • PRIDE男祭り2006 -FUMETSU- 感想

    もうすぐ5月も終わりですね~。
    で、この記事は去年の大晦日の男祭りの感想(オイ

    時間がかかったというかDVDが出るまで待っていたわけです。
    去年の大晦日の夜は仕事でしたし、スカパーに加入していたとしても
    見れませんでしたし。
    なにより楽しみにしていたカードがあったりここまで時期を逃してしまった
    のだから、ようつべで放流されてるような画質で見たくない、というのもあって
    今まで見るのをガマンしてました。
    で、ようやくDVDを見終えたので感想、感想~。

    PRIDE男祭り2006-FUMETSU-
    2006年12月31日(日)

     

    第1試合 PRIDEルール

    ○田村 潔司(日本/U-FILE CAMP)
    1R 1分18秒 KO
    ●美濃輪 育久改めミノワマン(日本/フリー)

    赤パン同士の対決。
    以前はDEEPだかパンクラスで試合したそうな?
    その頃は美濃輪は名前しか知らなかったなあ。
    試合自体は単調な展開に。
    パンチで飛び込む美濃輪にミドルキックで返す田村。
    そのミドルキックが膝蹴り気味にパンチで伸びきった
    美濃輪の右わき腹へ直撃。
    前のめりというかうずくまるようにして倒れる美濃輪。
    あの倒れ方は相当苦しかったはず。
    多分まともに呼吸できてなかったんじゃないでしょうか。
    よく漫画とかでボディに一発入れて動きを止めるシーンが
    ありますけどリアルでだったら丁度こんな感じなんでしょうね。
    別に気を失ってるわけじゃなくて苦しくて動けないだけ。
    話が脱線しましたがうずくまる美濃輪に躊躇気味に
    サッカーボールキックで追撃する田村。
    レフェリーもなんだかよくわかってない感じで止めて試合終了。

    止めるのが遅いと激昂する田村。
    まあ確かにサッカーボールキックの追撃が入ったときにまともに
    動かなかったのだから止めるべきだったのでしょうけど。

    予想勝者:Xミノワマン

     

    第2試合 PRIDE武士道ルール

    ○青木 真也(日本/パラエストラ東京)
    1R 2分04秒 トライアングルチョーク
    ●ヨアキム・ハンセン(ノルウェー/フロントラインアカデミー)

    プライドのライト級ではほぼトップクラスといっていい二人の対戦だったので
    すごく楽しみでしたが、案外あっさりと試合は決まってしまいました。
    それにしても青木のフットチョークから三角絞めへの技の移行はすごいですね。
    身体が柔らかいのありますけど、また一つ柔術の面白い技を見せてもらったので
    そこだけは楽しかったです。
    正直ハンセンを応援していたので残念な結果ではあったのですが。
    この日のハンセンはあまりいい動きをしてくれませんでした。

    予想勝者:Xヨアキム・ハンセン

     

    第3試合 PRIDE武士道ルール

    ○郷野 聡寛(日本/GRABAKA)
    2R判定 2-1
    ●近藤 有己(日本/パンクラスism)

    郷野の戦い方はアマチュアライクというか玄人好みな戦い方なんでしょうけど
    なんかいやらしくて好きになれません。
    上手いといえば上手いのでしょうけど、まあ実績もありますしね。
    K-1MAXの佐藤みたいな感じでしょうか。
    一定の距離感を崩さない、バクチを打たない、完全に自分のペースで試合をする。
    まあタイプは違いますけどアローナとかもそうですよね。
    近藤は郷野のペースを崩すことができずに微妙な判定負け。
    近藤はもうちっと強引に攻めて欲しかったですね。
    テイクダウンしてパウンドとかの展開があってもよかったのではないでしょうか。
    まあどちらかというと近藤の戦い方もマイペースというか冷静なので、無理に
    突っ込む戦い方をしないというのを知っていて郷野はそういう戦法をとったのかも
    しれませんが。

    予想勝者:X近藤 有己

     

    第4試合 PRIDEルール

    ○マウリシオ・ショーグン(ブラジル/シュートボクセアカデミー)
    3R判定 3-0
    ●中村 和裕(日本/吉田道場)

    一言でいうと中村打撃つええ!
    ショーグン寝技&組技うめええ!です。
    ショーグンも踏みつけやパウンド、ヒザ蹴りで打撃が強いイメージがありますが、
    この試合に限ってボクシングテクニックは中村が上回っていたと思います。
    しかし組み合ってからのテイクダウン、そこからの打撃、寝技への派生の早さは
    尋常じゃないというか。
    中村にもチャンスがなかったわけではありませんでしたが、ショーグンが体勢を
    立て直すのが早すぎてまともに攻めれませんでした。
    判定は文句なしでショーグンの勝利。これは納得。
    判定決着でしたが内容の濃い、いい試合でした。

    予想勝者:○マウリシオ・ショーグン

     

    第5試合 PRIDE武士道ルール

    ●川尻 達也(日本/T-BLOOD)
    2R判定 0-3
    ○ギルバート・メレンデス(米国/ジェイク・シールズファイティング・チーム)

    元修斗ウェルター級王者の川尻と(大晦日の時点では現だったか?)と
    修斗世界上位ランカーのメレンデスの一戦。
    メレンデスの試合は見たことがなかったので是非見たかったカードでしたが、
    DVDが出るまでお預け状態でした。
    両者ともに強打者で、序盤から激しい打ち合いに。
    早いし重いし連打きくし、といったすさまじいパンチの打ち合いでしたね。
    それで両者ともにカウンターを一回ずつ決めるんだから恐ろしい。
    川尻がメレンデスにカウンターで右を合わせるとKO寸前まで
    追い詰めたのですが、そこで決め切れなかったのかじょじょにメレンデスが
    回復しペースを奪われ、判定負け。
    うーん、でも一人くらいは川尻に入れるジャッジがいると思ったのですが、
    3-0でしたね。まあ結果は変わりませんが。
    正直この大会での個人的ベストバウト。
    川尻ってプライドでトップ選手に負けが続いてるけどまた見たくなる。
    名勝負製造機という感じです。

    予想勝者:X川尻 達也

     

    第6試合 PRIDEルール

    ○藤田 和之(日本/チームジャパン 藤田事務所)
    1R 2分08秒 KO
    ●エルダリ・クルタニーゼ(グルジア/グルジアレスリング協会ナショナルチーム)

    ちょっとお話になりませんねえ・・・。
    クルタニーゼはアマレスで銀だか銅だかのメダル持ってるらしいですけど、
    結局タックルを一回もとれないまま藤田の打撃数発で戦意喪失。
    打撃のスパーリングをしてきた動きじゃないですね、あれは・・・。
    藤田もネームバリューだけの選手に勝って満足しないで欲しいです。

    予想勝者:○藤田 和之

     

    第7試合 PRIDE武士道ルール

    ○五味 隆典(日本/久我山ラスカルジム)
    1R 1分14秒 KO
    ●石田 光洋(日本/T-BLOOD)

    五味の圧倒的強さを見せつけての勝利でした。
    が、別に石田は弱いとは思っていません。
    なんせ修斗ウェルター級世界1位ですもんね。
    しかし火が付いたら止まらないのが五味。
    一発いいのが入った後はもうあっという間でした。
    それにしても吹っ飛ばしただけだと思っていた右でしたが、
    あれはスマッシュ気味でしたねえ。
    吹っ飛んで倒れたと思ったらスローモーションで見た石田の目は焦点が
    合ってませんでした。
    つまりスタンド打撃でほぼKOだったということですね。
    恐ろしいw

    予想勝者:○五味 隆典

     

    第8試合 PRIDEルール

    ●吉田 秀彦(日本/吉田道場)
    1R 7分50秒 TKO
    ○ジェームス・トンプソン(イギリス/チームトロジャン)

    打撃に色気を出した吉田がパワー負け。
    序盤はラッシュをかけてKO寸前まで追い込んだ吉田でしたが、
    そこで倒せなかったのが致命的だったのか、攻め疲れを起こして失速。
    パワーと体格で勝るトンプソンがじわじわとダメージを与えて逆転。
    つうかトンプソンの打撃を受けて意識がすでに飛んでいたのかどうか
    わかりませんけど、後半グラウンドで関節狙わなかったのはミスでしたね。
    攻めが単調でしたし。
    結局地力勝負になったので、もうすこし打撃とグラウンドをバランスよく攻めれば
    リベンジできるのではないでしょうか。
    あと柔道着を脱いで戦ったのは俺的には賞賛。やっぱ柔道着は
    邪道だと思います。

    予想勝者:X吉田 秀彦

     

    第9試合 PRIDEルール

    ●ジョシュ・バーネット(米国/フリー)
    3R判定 0-3
    ○アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(ブラジル/ブラジリアントップチーム)

    わずか4ヶ月でのノゲイラのリベンジマッチ。
    今回はどうなるのかと思って楽しみにしていました。
    ペースは完全にノゲイラペースでしたが、デスバレーボムを決めるなどジョシュも
    魅せてくれました。
    1Rの打撃戦で鼻血を出したジョシュがスタミナ切れを起こし、
    1R後半から2Rまでノゲイラタイムに。
    これが決定的でしたね。3Rに逆転しようと勝負に出たジョシュでしたが
    フロントチョークを決めかけるも決めきれずに試合は終了。
    でもノゲイラもジョシュも名勝負製造機なだけに今回もいい勝負でした。
    かつてのノゲイラ対ヒーリング戦のように見応えのあるグラウンドの攻防でした。

    予想勝者:○アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ

     

    第10試合 ヘビー級タイトルマッチ PRIDEルール

    ○[王者]エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア/レッドデビル)
    1R 8分16秒 羽根折り固め
    ●[挑戦者]マーク・ハント(ニュージーランド/オシアナスーパーファイタージム)

    もしかしてまたヒョードルの秒殺勝利か?>もしかしてハント勝っちゃうのか?
    って見ながら思った試合でした。
    さすがにヒョードルはハント相手にまともなスタンド打撃戦は挑みませんでしたね。
    打撃で入ってすぐ組み付いて投げて倒すという戦法で攻めるヒョードルでしたが、
    パワーが強い上に重いハントが相手だったのですっぽ抜けして何度か
    グラウンドで下になる展開に。
    そしてハントがV1アームロックで攻めたのには驚きw
    このシーンには本当、ドキドキさせられました。
    だってヒョードルは強すぎるからいい加減だれかこの皇帝を倒してくれって
    思っていたので。
    しかし決めきれずに今度はハントが下の展開になるとそこからはスピーディに
    アームロックで仕上げたヒョードル。
    結果はハントは負けましたが面白い試合でした。

    予想勝者:○エメリヤーエンコ・ヒョードル


    地上波放送が無くなったことで対戦カードに色物が消えたのは歓迎するところ
    ですが、やはり地上波放送がないと盛り上がりに欠けたのは事実。
    あまり友達の間では話題になりませんでした。
    ダイナマイトの方はやはり曙の負けっぷり見たさにみんな見てたようですが・・・。
    お祭りイベントとはいえ全体的に質のいいカードが揃っていたので地上波が
    無かったのは本当に悔やまれるところなのですが。
    藤田と吉田のカードがちょっとプロテクトくさいと思った組み合わせでしたが、
    吉田は負けたのでやっぱり勝負はどうなるかわかりませんね。
    それ以外はそれなりに楽しめました。
    特に川尻対メレンデス、ノゲイラ対ジョシュの試合は見応えがありました。

    来年は生で男祭り見たいと思うくらいの内容でしたね。
    つーかこの二試合見ただけでDVD買った元を取った気分にさせられました。

    リアルタイムで盛り上がれなかったので8/10くらいの点数ですが、
    地上波放送していたら仲間内でもっと盛り上がれたと思うので本当なら満点です。

    これで去年末から溜まっていた格闘技の感想は一通り書き終えました。

    後日メインサイトにある過去の年末格闘技イベントの感想などをブログに
    移行しますが、それらは水面下でやろうと思っています。

  • PRIDE.34 KAMIKAZE感想

    さて、記憶が新しいうちに書いてしまいましょう。
    GW期間中にギャオで配信されていたプライド34の感想です。
    ようつべとかで探すのかったるいんですわw
    だからこういったサイトで配信してくれるのはありがたいです。
    期間限定とはいえ無料でしたしね。

    ではどうぞ。

    PRIDE.34 KAMIKAZE
    2007年4月8日(日)

     

    第1試合 ヘビー級

    ○中尾“KISS”芳広(日本/フリー)
    1R 9分15秒 袈裟固め
    ●エジソン・ドラゴ(ブラジル/ブラジリアントップチーム)

    再三タックルにいく中尾はテイクダウンには成功するも決め手に
    欠けましたね。
    今回はなんとか一本で勝ちましたが、攻めのバリエーションを増やさないと
    これ以上は厳しいかと思います。

    予想勝者:○中尾“KISS”芳広

     

    第2試合 ヘビー級

    ○バタービーン(米国/チームバタービーン)
    1R 2分35秒 V1アームロック
    ●ズール(ブラジル/B-TOUGH)

    泥試合を予想しましたが割とあっさりバタービーンが勝ちましたねえ。
    両者とも規格外の体格とパワーですが、バタービーンの方はパンチの
    スピードとキレが違う。
    打撃戦を嫌ってテイクダウンを狙ったズールでしたが
    ゴロゴロっとw転がってバタービーンが上になってそこからは
    ワンサイドゲーム。
    うーむ、微妙に強いなあ、バタービーン。

    予想勝者:○バタービーン

     

    第3試合 ウェルター級

    ○瀧本 誠(日本/吉田道場)
    1R 5分40秒 アームロック
    ●ゼルグ“弁慶”ガレシック(クロアチア/チームトロージャン)

    塩製造機といわれ評判の悪い瀧本でしたが、この試合はこれまでの汚名を
    返上するかのような見事な試合。
    打撃戦では危ないシーンもありましたが、グラウンドではノゲイラを
    彷彿させるような技から技への流れるような連携。
    特筆すべきはアグレッシブに自分から攻めて試合を動かす姿勢。
    相手も未知の強豪で一部のマニア層では期待大のガレシックだった
    ということもあってこの試合で自分内の瀧本の評価を上げた人は
    多いんじゃないでしょうか。

    予想勝者:Xゼルグ“弁慶”ガレシック

     

    第4試合 ヘビー級

    ○ギルバート・アイブル(オランダ/ボスジム)
    1R 3分46秒 TKO(レフェリーストップ)
    ●小路 晃(日本/フリー)

    当初ヴォルク・アターフが参戦予定だったのですが、ケガにより急遽欠場に。
    大会二日前の急なオファーにも関わらず小路がアイブルと戦うことに。
    昔から小さいながらも強豪外国人ひしめくプライドで戦ってきた小路が
    参戦したことは個人的には嬉しいのですが、ただでさえ体格的、実力的に
    厳しい小路がたった2日での参戦は心配する方の気持ちが大きかったです。
    過去に何度も足関節で負けているアイブルと足関合戦になったときは
    もしかして、と思いましたがそこからのパウンドであえなく小路は撃沈。
    次回からの米国主導のプライド運営ではもう小路やアイブルのプライド参戦は
    ありえないだろうし、最後に華を飾って欲しかったのですが残念です。

    予想勝者:○ギルバート・アイブル

     

    第5試合 ヘビー級

    ●ドン・フライ(米国/フリー)
    1R 6分23秒 TKO(レフェリーストップ)
    ○ジェームス・トンプソン(英国/チームトロージャン)

    ここ数年はヒーローズに主戦場を移していたフライですが、今回榊原社長の辞任と
    いう報を聞いて急遽参戦となりました。
    この試合はかつて高山VSフライをオーバーラップさせる正面からの
    殴り合いの展開に。
    さすがに落ち目のフライが体格とパワーにまさるトンプソンとの
    打ち合いには勝てず、ダウンこそしなかったものの、最後はタコ殴り状態に。
    (とはいってもウェービングでそこそこかわしてましたが)
    こういったプロレス的な勝負は私個人的には大好きで興奮するのですが、
    やはり純格闘技マニアからするとこういった展開はバカらしく見え、
    評判はイマイチでした。

    予想勝者:○ジェームス・トンプソン

     

    第6試合 ライト級

    ○青木 真也(日本/パラエストラ東京)
    1R 1分33秒 アームバー
    ●ブライアン・ローアンユー(オランダ/レッドデビル)

    非常に強い打撃とプレッシャーを持つローアンユーは飛び膝蹴りなどで
    ドキっとさせるシーンもありましたが、青木がグラウンドに引き込むと
    暴れる猛牛を締めるが如くキュッと一本勝ち。
    グラウンドの展開での安定度はピカイチですね~。
    かつての五味じゃありませんけど、連戦連勝一本勝ち。
    どこまでこの記録が伸びるのか。

    予想勝者:○青木 真也

     

    第7試合 ミドル級

    ●ヒカルド・アローナ(ブラジル/ブラジリアントップチーム)
    1R 1分59秒 KO
    ○ソクジュ(カメルーン/チームクエスト)

    プライド33で最大のアップセットだったホジェリオ対ソクジュの試合。
    そのソクジュが今度はミドル級トップ3のアローナと対戦。
    そして今回も!
    さすがにマグレでホジェリオとアローナ相手に2連勝はできないでしょう。
    この2勝でソクジュはプライドでの位置を確立しましたね。
    なんていうかソクジュは黒人特有のしなやかで力強い筋肉と高い身体能力、
    そこにチームクエストで磨いている技術があわさっていて、ボブ・サップを
    一回り小さくしてそこに総合的な技術と精神力をあわさったような感じです。
    まだガチンコのグラウンド展開になってないのでその辺の実力は測りかねますが、
    スタンド打撃戦での距離感と組み技の対応はいうことないでしょう。

    予想勝者:Xヒカルド・アローナ

     

    第8試合 ヘビー級

    ●藤田 和之(日本/チームジャパン・藤田事務所)
    1R 6分37秒 スリーパーホールド
    ○ジェフ・モンソン(米国/アメリカントップチーム)

    好勝負続きだったこの大会のメーンとしてはかなり不評だった試合。
    プライド対UFCの構図でその代表者同士の対決という伏線があったためか、
    あっさりタップアウトした藤田にブーイングの嵐。
    絞め技の絞まり具合は喰らっている人でなければわかりづらいモノがありますが、
    完全に決まってしまったらタップアウトすらできなくなる状態にもなりますし。
    私的にはあっさりタップアウトしたことよりも、グラウンドでバックを取られた状態で
    ほぼ対応できなかった藤田の技術に危惧を覚えます。
    レスリング出身でもジョシュのようにバックをとられたり、下になってもリカバリ
    できる選手がいるのだから、そこらへんを藤田やその他アマレスベースの選手は
    研究して欲しいですね。
    まあ、多くの人達は藤田に期待し過ぎていたと思った試合では
    なかったでしょうか。

    予想勝者:X藤田 和之


    大会全体を通して全試合一本orKO決着という熱い大会でした。
    今回の大会でDSE主催での大会は終わりを向かえ、UFCの出資者ロレンゾ氏が
    出資するプライドFCワールドワイドという会社が運営することに。
    事実上UFCによるプライドの買収です。
    これによってルールや放送権利、演出などがどのように変わるのかは
    今のところ予想がつきませんが、おそらくルールはUFC準拠になると思われます。
    5分3R制、4点ポジション、グラウンドでのストンピング、ヒザ蹴りの禁止、
    顔面へのヒジ打ち有効などルールが変わればプライド13の時のように
    勢力図が一変するのは明らか。
    不安と期待が両方あります。

    まずは運営会社変更後の一発目の大会のプライドライト級GPが
    どういったものになるのか楽しみに待っていましょう。

    評価は最後に藤田がキッチリ締めてくれなかったので9/10
    藤田がスカ勝ちしてたら満点つけてたんですけどねえ。

     

  • 最近の格闘技の感想2 9/10 PRIDE GP2006決勝戦

    さて、先日に引き続き格闘技の観戦(VTR)の感想を。
    今回は先月9月10日に行われたPRIDE GP2006決勝戦です。

    先日トラックバックにあった総合格闘技(MMA)の動画と速報.comさんの情報で
    あっと驚く放送局で無料で試合を見ることができました。

    10月26日までの配信ですので賞味期限はすぐです。お早めに。

    で、感想。

     

    第一試合

    西島洋介 VS エヴァンゲリスタ・サイボーグ

    どちらとも打撃得意の選手でしたが、序盤の打ち合いからサイボーグがペースを
    握り、テイクダウンからパウンド、最後はエスケープしようと反転した西島を
    キッチリチョークで。
    西島は前回前々回と同じでグラウンドに大きな課題を残す結果となりました。

     

    第二試合

    <準決勝>ミルコ・クロコップ VS ヴァンダレイ・シウバ

    クロスレンジのフックで攻めるシウバに対して距離をとってシウバのパンチを
    さばくミルコ。
    ラッシュの終わり際にはストレートを決めて主導権を握るミルコ。
    凄いです。シウバのラッシュを見切れるのもすごいですけど、圧力に負けないで
    距離を維持できるのが・・・。
    試合中パウンドでシウバは右目を腫らし試合が中断され試合が終わるのかと
    思わせられる場面も。
    しかしシウバは諦めず、試合続行をアピール。
    右目がほとんど見えない状態でも積極的に前へ出てラッシュをしかけるシウバ。
    本当、なんていう精神力なんだと思わされます。
    グラウンドの展開が膠着し、シウバにイエローカードが出されたほんの少し後、
    ミルコの伝家の宝刀左ハイキックがシウバを捕らえました!
    ひさびさのハイキックKO勝利。
    そしてシウバの初のKO負け。
    内容も凄かったですけど結果も衝撃的。
    正直シウバがKOで負けるのは予想できなかったです。
    ミルコやばい・・・。

     

    第三試合

    <準決勝>アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ VS ジョシュ・バーネット

    どちらともハイレベルなグラウンドテクニックを持つもの同士の戦い。
    ノゲイラは柔術、ジョシュはレスリングのバックボーン。
    グラウンドメインの展開かと思われた試合は序盤は打撃戦から。
    ここでジョシュがフックでノゲイラから(スリップ?)ダウンを奪うと
    グラウンドへ。
    どちらが攻めても寸でのところで切り返し、一本をとらせない。
    しかし流れを掴んでいるのはノゲイラでペースを握る。
    試合終了間際、攻め込まれていたジョシュは足十字で切り返したところで試合は
    終わる。
    ここで、人によっては意見が分かれたところなんですが、足十字は決まって
    なくても返そうとする力で苦しい表情をするものだということです。
    これがジャッジに極まりかけととられたのか、ノゲイラペースで試合は進んで
    いたものの僅差でジョシュの判定勝ち。
    いろいろ物議をかもし出した結果ではありますが、個人的にはどちらも決めては
    なく、どちらが勝ってもおかしくない勝負でした。
    なにより中身が濃かった試合で、見ていて満足しました。
    いい試合だったと思います。

     

    第四試合

    <リザーブマッチ>セルゲイ・ハリトーノフ VS エメリヤーエンコ・アレキサンダー 

    リザーブマッチにはもったいない極上カード。
    もとロシアントップチーム同士の同門対決。
    両者ともにサンボの達人、しかもボクシングテクもハイレベル。
    序盤はハリトーノフのパンチでぐらついたアレキサンダーがグラウンドで下に
    なり、ペースを握られる。
    しかしアレキサンダーがイエローカードをもらった後、いいパンチをもらった
    ハリトーノフが強気に挑発して見せる。
    そこへアレキサンダーのいいパンチが2発、ハリトーノフをとらえる。
    グラついたハリトーノフは苦し紛れにテイクダウンにいくが、きられ、そこで
    うつぶせの状態で下になったハリトーノフへアレキサンダーのパウンドとヒザの
    嵐が。
    そこで試合終了。ちょっと試合を止めるのが遅かったような気もしますけど。
    ほとんどスタンドのパンチで決まっていたような試合でした。
    グラウンドは止めみたいな。
    でも両者ともにやはりハイレベルで先にどれだけ打撃でダメージを与えて有利な
    状態でグラウンドへいけるかが勝負だったと思います。
    アレキサンダーの圧勝のイメージがあるかもしれませんが、紙一重の勝負だった
    と思います。

     

    第五試合

    イ・テヒョン VS ヒカルド・モラエス

    韓国相撲シルムの王者テヒョンと通称ヒカルドンの試合。
    お互い試合の始めにスタミナを消耗しすぎてグダグダの展開に。
    最終的にテヒョンの両目の腫れでヒカルドンのドクターストップ勝ちになり
    ましたが、プライドに相応しくない、力任せのゴリ押し試合でした。
    しかもグダグダ・・・;

     

    第六試合

    中村和裕 VS 中尾“KISS”芳広

    日本人ミドル級VSヘビー級対決。
    序盤から一発狙いのハイキックや飛びヒザを狙っていく中村ですが、ガードの
    堅い中尾にはカスあたりしかせず。
    また、タフなためちょっとした打撃ではKOまでいかない。
    お互い打撃LVはほどほどなのにテイクダウンを狙わない展開。
    結果、単発での打ち合いに終始し、展開と流れのない、なんとも中身の薄い
    試合内容でした。
    GP準決勝がハイレベルな試合だったのでこれらの試合は特にひどく見えたと
    思います。

     

    第七試合

    マウリシオ・ショーグン VS ザ・スネーク

    打撃の選手かと思っていたスネークは実は寝技メインの選手。
    しかし試合は打撃から立ちあがり、スネークペースで幕を開ける意外な展開。
    しかしテイクダウンに成功したショーグンがスネークの上になってスタミナを
    奪っていくとじょじょにショーグンの展開に。
    最後はショーグンが踏みつけ将軍の代名詞通りにストンピングの嵐でレフェリー
    ストップ。
    ショーグンの持ち味が発揮された試合でしたが、スネークもあの長い手足は
    脅威でしょう。アンデウソン・シウバみたいに強くなるのではないでしょうか。

     

    第八試合

    ヒカルド・アローナ VS アリスター・オーフレイム

    間合い合戦からはじまってややアリスターの打撃が決まりはじめ、アリスター
    ペースでいくのかな?と思ったとき、アローナの(いつもとくらべて)軽い
    ローキックがアリスターにあたる。
    そのときにワンテンポタイミングがずれてアリスターはバランスを崩し倒れて
    しまう。
    そこからグラウンドの展開になり、なんとか立ち上がろうとするアリスターでし
    たが、立ち上がれず、アローナの鉄槌を喰らう。
    目に入ったのか、アリスターはタップアウトするが、その後にアローナの鉄槌
    もういっぱつ。
    こいゆうのホントいやな気分にさせられます。
    確かに相手を殺す気で試合には臨むでしょうが、こうゆうストリートファイト
    まがいの行為はプロとしてやってるのなら恥ずべき行為だと思うんですけどねえ。
    またアローナのこと嫌いになりました。
    アリスターはどうやら試合後のコメントでは足にアクシデントが起こり
    タップアウトを余儀なくされてしまったようです。
    前回のホジェリオ戦の時も首のアクシデントでタオル投入TKO負けなだけに
    本当に惜しいです。
    実力ではホジェリオにもアローナにも負けていないと思っています。
    体のコンディションを整えてまたいい試合をして欲しいと思います。

     

    第九試合

    <決勝>ミルコ・クロコップ VS ジョシュ・バーネット

    ノゲイラを破ったジョシュもすごいですけど、この日のミルコはもっと
    すごかった。
    これほどのメンツ相手にこれだけの戦いっぷり。
    最後ジョシュがあっさりタップしすぎと思われる方もいるかもしれませんが、
    まだまだ先のあるジョシュにとってはこうゆう負け方の方がよかったとも
    思います。
    ジョシュは粘るところ、止める所をわきまえているんだと思います。
    完璧に極まっていてもタップしないでその後に深刻なケガを残す選手は
    少なくありません。
    特に日本人はタップするところでタップしない選手が多いような気がします。
    そこらへんは心が折れるということとは別な話。
    まあ、実際に試合をしている中で見極めるのは難しいとは思いますけど、
    そこらへんはセコンドの方とかも見極めてもらいたいところです。
    まあ、話がずれましたがミルコ強すぎ!

    いろいろと書きましたが、興味のある人は映像で試合を見てもらえたら、
    この感動を共有できると思いますので是非映像でどうぞ^^

    終わり

     

  • ミルコプライド離脱疑惑とその他格闘関係独り言

    えーと、バウトレビューの掲示板を見てたら気になる情報があったので・・・。
    ブログ「GAME AND MMA」さんのところからトラックバック。
    久しぶりにブログの更新にもなるし。

     

    フジのプライド地上波放送撤退に端を発した一連の騒動ですが、
    現時点のGP2006トーナメント開催中でもあるというのにこの話。
    ミルコ・クロコップの金銭的問題によるプライド離脱の噂。

    桜庭の時も急な話でしたけど、この一年くらいの間に有名ところの選手が
    結構プライドから消えましたよね・・・。
    ミルコはまだどうなるかわかりませんけど、桜庭、クイントン”ランペイジ”
    ジャクソン、は今年になってからですが、さかのぼればヒース・ヒーリング、
    ゲーリー・グッドリッジ、アンデウソン・シウバ。
    あとはグレイシー一族は軽量級を除けばあらかた消えましたしね。

    あまり有名ではない選手にしたら数え切れないですけど。
    今ヒーローズで戦ってるヘビー級かその近辺の選手はプライド落ちした選手が
    ほとんどのような気がします。

    先日のヒーローズに出場していたホドリゴ・グレイシー、大山峻護、
    欠場しましたがカーロス・ニュートンなど。
    そのヒーローズを見た人なら知っているとは思うんですが。

     

    視聴率を気にしすぎた大会運営のためのレフェリーのミスジャッジ。
    これが目立ちました。
    秋山対金の試合は「あーあーなにやってんだ」みたいな感じで終わらせ
    そうですが、(選手からしてみればたまったもんじゃないが)
    桜庭対スミルノヴァスの試合は大問題。

    右だったか左だったか忘れましたけどストレートであごを打ち抜かれた桜庭は
    前のめりにダウンし、それをパウンドで追い討ちをかけたスミルノヴァス。

    無意識状態ではあったんでしょうけどガードの動きを見せる桜庭。
    しかし当然の如く、意識が朦朧としている状態でのガードなど穴だらけ。
    パウンドの数発はクリーンヒットしていたにも関わらず、
    レフェリーは止めない、止めない、止めない・・・。

    テレビみていて思わず「オイオイオイオイ」ってつっこんでました。
    これはヒーローズルールだけに関わらずプライドのルールでも、恐らくその他の
    MMAのルールならTKOだったであろう展開。

     

    なのに桜庭の頭がロープの外に出た時にかかったコールは「ドントムーブ」。

    ここでも「オイオイオイオオーーイ」ってつっこみ。

    試合は中断され、リング中央からグラウンドでのリスタート。
    試合が決まると思って攻めたスミルノヴァスはこの後ガス欠。
    結果としては桜庭が腕ひしぎ逆十字固めでタップアウトを奪いましたが・・・。

    なんなんでしょうかね。
    CMで桜庭を使って煽りすぎたんでしょうかね。
    こんな秒殺で桜庭が負けることを許さなかったのでしょうかね。
    桜庭びいきするのは別にいいんですよね、個人的には。
    下り坂とはいえ、一つのイズムを持って試合をする選手ですから。
    今でも応援はしています。

     

    しかし、あのスターにしたい選手を無理やり勝たせようというスタイルの
    ジャッジは選手の命が危険だと思います。

    スポーツナビでは前田SVも激怒していたようです。
    「これはスポーツであって殺し合いではない」と。

    試合後の桜庭はマイクパフォーマンスこそしましたが、心ここにあらず
    といった様子で、しゃべり方もなんだかいつもと様子が違いましたし。
    (疲れているせいもあったんでしょうが)

    試合の記憶もすっかりとんでいたようで、試合したこと自体を覚えて
    いなかったそうです。
    そのまま病院直行。

     

    こわいですよね。
    これじゃ地上波放送版地下プロレスですよ。
    どちらかが死ぬまで(負けるまで)続く地下プロレス。

     

    ここ数年で認知度の上がってきた総合格闘技ですけど、この桜庭の試合は
    楽しくて面白い試合を目指す桜庭の主義とは正反対の、総合格闘技の持つ
    危険度と残酷さが目立った印象の残る試合でした。

    プライドのミルコからはじまってヒーローズの桜庭の話でしたが・・・。
    ガチンコの勝負をエンターテイメントにすることの難しさや危険さを考え
    させられた記事と試合でした。

    おわり